床下へもぐる

実家の基礎と犬走りとのすきまにシロアリを見つけたので
以前から気になっていたのもあり、家の床下へもぐりました。


実家へ帰るまで、私は大阪でシロアリ予防・駆除の
会社で営業をやっていました。
よく悪徳業者の例えであがる訪問型の営業です。
その時の経験が10年経って役に立つとは。


犬走り部分から庭にかけてウッドデッキを作っていまして
庭の土と接した部分からか、基礎部分との隙間からか
その足場にシロアリが登ってきてたんですね。

幸い、床下から見る分には蟻道はなく被害はなさそうでした。
蟻道と言われてもピンとくるかたの方が珍しいと思います。
蟻道とは字のごとく蟻の通り道です。
シロアリは空気と光を嫌うので、普段生活している分には
まず目にすることはありません。
そんなシロアリが、例えば床下から土台の木材部分に
侵入する場合、土と糞などを固めてトンネルを作ります。
その蟻道があれば発見はたやすいですが、見つけた時点で
木をかじっている可能性が高いです。


営業するためにシロアリについて最低限の知識は
学ぶのですが、知れば知るほど目からうろこなことばかり。
ほとんどの方は「家を食べる」といったマイナスな、
なんとなくわるいイメージを持っていませんか。

そもそも、シロアリは日本中どこにでもいますし、
私たち人間の方が後からきて、シロアリの巣の上に
建てていることを忘れています。

今回の場合は経過を見ていく必要がありますが、すぐさま
駆除は必要ないと判断しました。
家屋をめがけて進んでいるわけではないからです。
おそらく、たまたま顔を出したところにウッドデッキがあり
ただ目の前の有機物を分解していたのでしょう。

ウッドデッキはだいぶかじられボロボロになっていたため、
すぐさま撤去しました。
食べる物が消えたので、今後どう動くか分からないですが
また地中にもぐっていくかなと思っています。


害虫と呼ばれる生き物をある一面だけで判断していたら
その生き物の良い面が見えなくなる良い例だと思います。