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特別栽培米の気になる農薬基準について

安達商店で取り扱うお米に基準を設けようと考えています。
その参考になるのが、特別栽培農産物ガイドライン

無農薬栽培を考えたことすらない生産者にとって、
取り組みやすいような基準となっています。

いずれ無農薬栽培に切り替えてもらうための、初めの取り組みと位置付けています。
この機に調べてみて、やはり農薬は使わないのがベストだと
改めて感じます。しかし、使うか使わないか、二者択一だと
今までがそうであるように少しも広がりません
ベストの前にベターを目指します

以下は特別栽培米の定義、調べるうちに気になった点などを
まとめてみました。


そもそも、特別栽培米って何?ってことで、検索すると

以下、Wikipedia引用

「特別栽培農産物」
特別栽培農産物とは、2001年に農林水産省が定めた「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に従って生産された、化学合成農薬および化学肥料の窒素成分を慣行レベルの5割以上削減して生産した農産物のことである。対象農産物は国産・輸入を問わず、野菜、果実、穀類、豆類、茶等であり、米については特に特別栽培米と呼ばれる。なお、減ずる対象となる化学合成農薬からは有機農産物JAS規格で認められている農薬(例:フェロモン剤等)は除かれている。

有機農産物との違いは、有機農産物が播種前2年以上及び栽培期間中に対象となる農薬・化学肥料を使用しなかった農産物のことであり、これに対して特別栽培農産物は栽培期間中に対象となる農薬や化学肥料を減じて生産されたものをいう。また、播種前についての条件も存在しない。なお、栽培期間中に対象となる農薬を一切使用しなかった(播種前の制限は無い)農産物は、「特別栽培農産物(節減対象農薬:栽培期間中不使用)」と呼ばれる。

以上、引用終わり


となっています。なんとなく、化学肥料や農薬を減らしている農産物のこと
なのかなって思いますね。

で、どれだけ減らすかという基準は「特別栽培農産物に係る表示ガイドラン」
に書いてあります。
このガイドラインの中の、「第3 定義」の表の特別栽培農産物の
定義として、

以下、特別栽培農産物に係る表示ガイドラインから引用

第2の生産の原則に基づくとともに、次の1及び2の要件を満たす
栽培方法により生産された農産物をいう。
1 当該農産物の生産過程等における節減対象農薬の使用回数が、
慣行レベルの5割以下であること。
2 当該農産物の生産過程等において使用される化学肥料の窒素成
分量が、慣行レベルの5割以下であること。

以上、引用終わり

と、あります。ポイントなのが、
節減対象農薬の使用回数が、慣行レベルの5割以下
化学肥料の窒素成分量が、慣行レベルの5割以下
ということ。

この「慣行レベル」って?てなりますが、それは各都道府県により
決められています。

ちなみに、岡山県の慣行レベルは、以下のように決められています。

この表によると、水稲では、大きく4種類に分けられ、それぞれ
節減対象農薬の延べ成分使用回数と、化学肥料の窒素成分量
記載されています。

旧北房町では、あきたこまち、コシヒカリなどの早稲品種が主体で、
きぬむすめ、ヒノヒカリなどの中生晩生品種がぼちぼちなので、

節減対象農薬の延べ成分使用回数:18回
化学肥料の窒素成分量(一反あたり):9kg(コシヒカリ7kg)~10kg(ヒノヒカリ12kg)

ということです。

この数値から5割以上減らすということになります。


ちなみに、節減対象農薬とは、「化学合成農薬」から「有機農産物のJAS規格で
使用可能な農薬」を除外したものと定められているようです。
「有機農産物のJAS企画で使用可能な農薬」は詳しくはこちらに書かれています。


ここまでは、Webですぐ調べれるのですが、気になったことが一点。

それは、節減対象農薬の延べ成分使用回数は定められているが
その、実際の使用量には基準があるのか、という点。


そこで、中四国農政局に問い合わせてみた。

いろいろ説明をしていただいた結果、使用量は商品に記載されている使用基準
したがってください、とのこと。

例えば、うちで販売している「フジワンラップ粒剤 3kg」という農薬を上げてみる。

これは、水稲用の殺虫剤である。

有効成分:エチプロール...1.5%、イソプロチオラン...12.0%
使用量:いもち病、ウンカ類・ニカメイチュウ...3~4kg/10a(一反)、
カメムシ類・登熟歩合向上目的...4kg/10a(一反)

この商品で言うと、

有効成分数は2回と数える。カメムシ予防といもち病予防を
目的として使う場合、一反に4kg使うようにと決められています。

この場合、特別農産物の節減対象農薬の延べ成分使用回数基準では
一回散布すると、二回とカウントされ、

例え、一回の使用量を一反当たり、2kgや1kgに減らして使おうが
4kg使っても、ガイドライン上は二回とカウント
されます。


上記のガイドラインの「第2 生産の原則」には、

第1の範囲内において、このガイドラインに基づく表示を行う農産物は、農業の自
然循環機能の維持増進を図るため、化学合成された農薬及び肥料の使用を低減するこ
とを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生
産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培方法を採用して生産することを
原則とする。

と、書かれています。

「化学合成された農薬及び肥料の使用を低減することを基本」とすると
書かれているけど、単位面積当たりの使用量基準はメーカーまかせのようです。
また、有効成分に対しての基準は一切明記されていないようです。


まとめ

単純に有効成分数を減らすことは、農薬使用量を減らすことではないということ
が分かりました。
また、EUで使用規制または使用禁止となっている有効成分がありますが、
それの使用基準もこの特栽ガイドラインには載っていないことも分かりました。

以上をふまえ、当店で取り扱う農薬を抜本的に見直す必要と
生産者に農薬使用に関して聞き取りを行う重要性をより強く感じました。
なぜなら、当店と取引のある生産者全てが当店から農薬を購入している
わけではないからです。今や、農協だけでなくホームセンターでも売られていますからね。

ただ、特別栽培農産物の名誉のためにお断りしますが、特別栽培や有機栽培の
メリットは第三者による認証を受け、かつ使用資材及び生産者・圃場の
トレーサビリティが確実に取れるということ
です。
つまり、誰が、いつ、どのように、何を使って栽培したかが明確に分かる
仕組み
になっています。勝手に名乗ることとは信用性が違うところが
消費者にとっての一番のメリットと言えます。


最後に有機農産物宅配の先駆けともなった某D社の
元社員だった方のブログをご紹介します。
農薬だけでなく、有機農産物に関してもとっても詳しく書かれてあるので
ぜひ読まれてみてください。
ほんものの食べもの日記part2



by asse_everblue206 | 2015-03-19 18:22 | 特別栽培

有限会社安達商店 四代目のブログ 米屋で自然栽培農家でフルマラソンランナー。


by asse_everblue206