2015年 04月 07日
農薬使用後の廃液処理方法について
「使用済みの農薬は空き地、畑(作物を植えていない)に流して構いません」
との返事を得た。
イネの種子消毒は当店では「温湯消毒」という方法なので、使用するのは
お湯のみ。そのまま流してお終いである。
だけど、薬を使う場合はそれでいいのかな。
このたび特別栽培(以下、特栽)に取り組むため
薬剤を使用する種子消毒の作業に立ち会ったのだが、使用後の薬液を
そのまま畑(生産者所有の作物が植えられていない場所)に流しているのを
見て、他に廃棄方法がないのかと思い調べている。
種籾消毒に使用する薬剤は
「テクリードCフロアブル」というクミアイ化学工業株式会社(以下、クミアイ)の製品。
この製品の安全使用上の注意を読んでいると
・魚毒性等・・・水産動植物(藻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、
使用残液および容器の洗浄水などは河川などに流さず適切に処理してください。
と、書いてある。
適切に処理とはどうすればよいのか、クミアイに聞いてみた。
すると、メールにて廃液の処理方法をお教えいただけた。
全農が作成したマニュアルが添付されていたので、それによると、
処理方法は四つ。
1、廃液そのものを直接、産業廃棄物処理業者に委託する方法
2、処理プラントなど本格的な廃液処理装置を導入し処理する方法
3、イレートキットを活用した簡易的な処理方法
4、微生物資材に特化した処理方法
この中で、3の方法が抜粋して添付されていた。
イレートキットとは、廃液処理に必要な凝集剤などをセットにしたもの。
地元の農協にあるのか聞いてみようとも思ったが、「畑に流して構いません」
というぐらいなので、たぶん置いてないと思い聞くのは止めた。
続いて調べたのは、1の産業廃棄物処理業者について。
真庭市役所に電話して聞いてみた。
すると、真庭市では産業廃棄物の回収及び処理はできないので、
委託をしているとのこと。
委託先は「エコシステム・ジャパン」という美咲町の会社のようだ。
早速電話してみた。
丁寧に教えていただけた。
こちらに頼む場合、廃液処理費用は希釈の倍数ではなく、量により異なるようだ。
廃棄処理の価格は 20リットル/2,500円+宅配料金、だそう。
直接会社に持ち込むためには、産業廃棄物を運搬する免許がいるようで、
個人で頼むと宅配料金はかかるようだ。
その料金は距離によるが、5,000円~10,000円とのこと。
20リットル容器はお客様負担らしく、ホームセンターなどで一つ500円ほどの
簡易なもので構わないとのこと。そして、その容器ごと焼却するので
返してはもらえないようだ。
つまり、テクリードCフロアブル100mlを使うと、廃液処理にかかる費用は
2,500円(20リットル〈200倍希釈〉)+5,000円~10,000円+500円(容器代)、
なので
計8,000円~13,000円の費用がかかることになる。
ちなみに、今回苗作りをお願いした谷さんは、スミチオン乳剤を加えて
入れている。
(地元の農協が推奨する農薬がテクリードCとスミチオンとなっている)
イネシンガレセンチュウ予防のために浸種に使う希釈は1,000培とある。
谷さんは10mlいれていたので、希釈後の総量は10リットルになる。
この場合は、2,500円と更に容器代がプラスされて、
計11,000円~16,000円の費用がかかる。
ふむ。
薬剤は買うのにもお金、捨てるのにもお金がかかるものなのだ。
ちなみに、今のお米の価格は一俵で10,000円切ってます。
エコシステム・ジャパンの人が、「個人で集荷の手配するのには費用が
かかりすぎるので、地元の農協などに依頼して回収してもらうほうが
良いですよ」と言っていた。
でも、地元の農協の指導は「畑に流して構いません」なので、集荷の依頼を
しても聞いてくれるか分からない。
例えば、今後農家が何件かまとまって回収してもらうようにすれば、
一件ごとの費用は20リットルごとの廃棄料金と容器代と参加件数で
割った集荷料金で、少し負担が減るだろう。
ただ、ここらで苗作りをしている人の多くは農協の指導通りに
畑に流しているだろうから、わざわざ回収してもらおうと思うだろうか。
また、イレートキットにより、活性炭で吸着、ろ過すれば、
廃液の大部分は安全な状態で空き地または畑に流せるようなので、
そうすれば、凝縮した物のみのため、廃棄費用が変わってくるかもしれない。
でも、イレートキットという資材費用がかかるのか。
いろいろ調べて考えみた結果、
お湯で消毒してみませんか?って言って回る方がいい気がしてきた。
来年からは、せめて特栽をお願いする農家さんだけでも
温湯消毒をしてもらえるよう話しをしていくつもりです。
(4の方法は力尽きたので、また(いつか)の機会に調べてみます)

