2016年 02月 10日
この時期に田を起こす二つの目的
一つ、ワラの分解を進めること。
二つ、田植えのしやすい土の状態にすること。
昨年の悲惨な田植えを二度と招かぬように、この二点を目的に
田起こしを行います。
ワラとイネ株の分解を促し、田植えの能率を上げる。
霜が降りる時期に大きな塊で起こし、土の風化を促し、
代掻き後のフワフワ層の出現を期待します。
暦の上では春を迎えました。いよいよ、今年の米作りの始まりです!
その前準備として田起こしを始めました。
十分に乾いたとはいえないので、このまま起こしていいのものか
迷いながらのスタートです。
この時期に起こす目的の一つは、ワラの分解を進めること。
田植えや除草作業の時、ワラやイネ株があまりに多く残っているため
それぞれの作業がとてもしづらく、例年上手くいきませんでした。
その原因は4月下旬から5月上旬にかけての、一度のみの田起こしに
あるように思います。
ここは自然栽培圃場で毎年「朝日」を植えています。
いつもは昨年稲刈りをしてから、田起こしまで何もしません。
せいぜい、部分的にワラが積もっているので、それを散らす作業くらいです。
田植えの一月前まで田を起こさない、というやり方をずっと続けていました。
しかし、当地ではワラの分解はほとんど進まず、その残ったワラやイネ株が
後々まで作業に響きます。
そのため今回は、田植えまでに二回、田を起こすことにしました。
二回目は4月頃、生えてきた畑草を除草する目的で行います。
二つ目の目的は、田植えのしやすい土の状態にすること。
まだ霜が降りる時期に、大きな塊で起こし、土の風化を促し
代掻き後のフワフワ層の出現を期待します。
そのフワフワ層は草を抑制する働きがあるからです。
例年では、田植え一カ月前に田を起こし、4日ほど前に水を入れ
代掻きを行う流れで行っていました。
これだと、丁寧に代掻きを行っても大きな土の塊が
そのまま残り、田植えがうまく出来ません。
土はゴロゴロした状態が、イネの生育には良いとは聞いていますが
田植えが出来なくてはイネの生長もありません。
そして、この田んぼでこのやり方ではフワフワ層は田植え初期には
ほとんど見られないんですね。
そのため出現しやすい環境に整えてやる必要を感じました。
水を入れる前までには、ふかふかして、ポロポロになった
土の状態を目指します。
実は初めてのトラクターの運転でした。
追記:2018年(平成30年)の作付から春先一回耕起に戻しています。
関連記事:30年産から春先一回耕起に戻します #434
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