知り合いの米屋さんが、当店に来られてこんなことを言っていた。
「特別栽培米とか、有機栽培米って書いたら、使った農薬は
何かとかちゃんと分かるようにしてないと検査官が調べに来るよ。
だからうちは、低農薬とかってしてるんだわ。」
この人が言ったことで間違いは三つ。
一つは、有機栽培と商品名に書くためには第三者の公的な認定が必要なため
勝手には名乗れない。
二つは、低農薬と商品名に書くことは、優良誤認を招くため
表示してはいけない。
そして、三つ目は、検査官が調べに来るから使用資材を明記しなければならない
という勘違い。
はっきり言って、インターネット上に特別栽培米と商品名に書いてある
商品で、当たり前に表記してなければならない「農林水産省のガイドラインによる表示」を書いていない商品は多い。
サイト上に書いていないけど、発送時に別紙で同梱、または
米袋に書いているのかもしれないが、買うときにまたは選ぶときに
こそ必要なものではないだろうか。
特別栽培米とは、作る側も売る側も勘違いしている人がいるが、
ただ単に慣行のお米より高く買ってもらえる、高く売れるから
存在するのではない。
最大のメリットは「どこで、誰が、いつどんな作業をして、
何の資材(化学肥料、堆肥、農薬など)を使ったのか、またそれらを
どれだけ使ったのか」が消費者に分かるようになっている点である。
(本来は慣行で作られたお米にこそこの表示義務があってしかりだと
思うが現在はそうなっていない。)
だから買う方はネオニコが嫌ならそれが使用されていないお米を
選ぶことが出来る。
そのメリットを分からず、低農薬などと安易な言葉を商品名に書き
特別栽培米と表示すれば検査官が来たら面倒だからと使用資材を
明記することを放棄している米屋も個人事業主も存在する。
売れればいいのかと思ってしまうのは自分だけではないはず
だけどどうかな。
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