自然栽培をする上で、しなければならないことが3つある。
「土づくり、種づくり、人づくり」
どれも容易にはなし得ないのだけど、中でも「人づくり」が難しい。
今回の稲作検討会は技術面もさることながら、「人づくり」に重きが置かれていた。
自然栽培における技術とは、種籾一粒の命を最大限に発揮させてやりたいという、思いの結果であり、小手先の技術とは訳が違うと実感した。
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昨年12月、稲刈りは終わり、田んぼが冬の様子を呈している頃、奈良県で開催された。
初めは、乾田苗代の説明から始まった。
僕は水苗代といって、田んぼに水をはって苗を育てる場所にする。
この乾田苗代は水を張らない。なぜこの方はそんな苗代を行っているのか。
理由は、もともとこの地(開催場所)は水が潤沢に使えない場所だったから、だそうだ。
今だったら、じゃあ稲は止めとこうかとなると思う。
その環境の中ででも、健康な苗を育てるための方法を先人が編み出し、その文献を調べてこの地に合ったやり方にするべく今も模索してるそうだ。
種の蒔き方も昔の篤農家は種籾の向きを揃えて蒔いていた人もいるらしくて、おそれいった。
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乾田苗代でも水苗代でも、根本にある考え方は同じだと感じた。
僕の圃場は水が自由に使えるとこであるため、水の恩恵を十分に受けることが出来る水苗代を採用している。
五年かけて、ようやく及第点な苗を昨年は育てれたと思う。
今年もう一度再現出来るよう、変わらず種籾一粒の命と向き合っていこうと思う。
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